今、青春の1ページ
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体育の授業は体育館を半分ずつ使い、男女別で行う。
男子はバスケのようだ。岸本先生が慣れたようにドリブルをしている。まるでボールが手に吸い寄せられるように、コントロールされていた。
やたらと盛り上がっている男子の授業が少し気になる。周りの女子もチラチラと男子の方を見ていた。
「岸本先生からボール取れたらジュース奢って貰えんねんて」
「だから盛り上がっとんか。てか、岸本先生バスケめっちゃ上手ない?かっこええ〜!」
もう見ずにはいられなかった。向かってくる男子生徒たちをスルリとかわし、ボールを頭の上で持ちながら声を掛ける岸本先生は本当に楽しそうで、バスケが好きなんだなと思った。
「あ!名前!そっち行ったで!」
クラスメイトが私の名前を叫んだと思ったら、バドミントンのシャトルが私の頭に真上からポンッと当たった。
何が起こったのか分からず、私は呆然と立ち尽くす。
「ギャハハハハ!おい、名字!ボーッとすんなや!」
岸本先生はこっちを見ていたようで、大笑いしている。そしてボールは男子に取られていて、皆は大喜びしていた。
「あ!ズルやぞ!今のはナシや!」
「先生、どんな手使ってもええ言うたやんか!ジュース約束やからなー!」
「クソッ…名字!お前のせいやぞ〜!!」
ギャーギャー騒ぐ岸本先生と男子を見ながら、私は小さな声で呟く。
『シャトル当たったのは、先生のせいやんか…』
先生が私の何かを惹きつける。だから、元を辿れば先生のせいだ。この時から、岸本先生を見ると胸がドキドキしっ放しだった。
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