素晴らしきかな大阪文化
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「おお!ソース!お前どこ行っとったんや。探したで」
「板倉やんけ。そのアホ犬、お前んちのか」
「皆さんが預かってくれはったんですか…!すんません。ご迷惑掛けたようで……んで、何で岸本さんたちはそない走ってはったんです…?」
名前が悲しむのを見たくなかった、と思う岸本は無言だった。何故なら、もう悲しんでいることが分かってしまったからだ。
『ブル大佐……野生じゃなかったんや…』
名前は拳を握り締め、フルフルと震えている。
「いや、だから最初からそう言うて…」
「ちゃうで、名前。よう見てみ?この人もペテルギウス人やんか。目がブル大佐とソックリやもん」
土屋が言葉を遮って盛り上げる方に展開が進んだため、アホらしくなった南は何も言わないことに決めた。
『お願い。ブル大佐を連れて行かんといて!』
「名前、もう諦めや。アイツはもう帰らなアカンねん」
岸本は名前の肩にそっと手を置いた。
ブル大佐は嬉しそうに板倉に抱っこされている。走ったためか舌を出しながらハァハァと息をするその表情が笑っているかのようにも見え、名前の心はキュ〜ンと音を鳴らしながら鷲掴みにされた。
『決めた!私、イタクラさんと結婚する!』
「は?」「えっ」「…ハァ」「?!」
『だって、そうすれば一日中ブル大佐といられるやんか。あの、イタクラさん。不束者ですが宜しくお願いします』
名前がペコリと頭を下げると、板倉はまんざらでも無さそうに顔を赤らめ、戸惑っている。
「あ…えっと……ま、まずは…お友だちからっちゅーことで…」
板倉は本気だった。故にゴニョゴニョと語尾を濁している。その姿を見た4人(正確には南を除く3人)は、サーッと現実に引き戻される。
「何やねん、ソレ」
「えっ…」
「そこはベテルギウス人らしいセリフ言わなアカンやろ〜」
「ベテ…?」
『ホンマ分かってへんわ。新喜劇見て勉強し直してきてや。お詫びに今後はブル大佐と定期的に遊ばせて貰わな。ほな、行こか』
岸本、土屋、名前は、帰って行った。
「板倉」
少し離れて傍観していた南が、立ち尽くす板倉に声を掛けた。
「み、南さん…これは一体…?」
「お前、ブルドックやから犬の名前〝ソース〟にしたんとちゃうやろな」
「えっ…そ、そうですけど…」
「ハァ…お前ホンマにベテルギウス人かもしれへんな。コントもソースも勉強し直せ」
南は呆れたようにため息をつきながら、名前たちの後を追った。
板倉は何も言えなかった。暫く動けずにいると、ふと気が付いた。
また、愛犬がいなくなっていることに。
素晴らしきかな大阪文化
(アイツ、ホンマに大阪人か?)
(ソースはイカリやんな!)
(えー、僕はヘルメスやなぁ)
(いや、大黒やろ)
おわり
あとがき→
