つま先トーク
NAME CHANGE
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「名前さん、おる〜?」
インターホンが鳴り、応答ボタンを押した途端、花屋の奥さんの大きな声が響いた。
知り合いから神戸牛のすき焼肉と出汁のセットを貰ったが、旦那と2人で食べきれないということで、南家にお裾分けをしてくれたのだった。
冷蔵庫に肉を入れ、バタバタと店の方へ走る。長女も負けじと着いてくる。
ドアを開けると勢い余って入ってくる名前と長女を見て、南はビクリと肩を上げる。
「どうしたん?」
『すき焼宣言や!!』
「は?」
『今晩はすき焼やで!花屋の奥さんに、良いすき焼肉貰ろてん』
「すきゃき!!」
長女も母を真似て叫ぶ。
『烈、好きやろ?』
隣りに立ち、ニコニコと話せば南は名前の耳元に顔を近付けた。
「…誘っとんか?」
予想外の言葉に名前は驚いて、南の顔を見る。しかし思った以上に距離が近く、心臓がドキドキと忙しい。
『なっ…何言うてんの!!』
「え、ちゃうん?」
『た、確かに精はつきそうやけど…』
(否定せんのかい…)
南は知っている。名前が高い牛肉を食べられないということを。脂が合わず、お腹を壊してしまうのだ。
自分が食べられない物にも関わらず嬉しそうに〝好きなメニューでしょ?〟とわざわざ言いに来る妻が愛おしくて、南はついこんなことを言ってしまった。そして相変わらず飽きない反応を見ることができ、儲けたなと思っていた。
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