Far Seats Love Story
NAME CHANGE
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『宮城くん、おはよう』
朝練を終えて程良い倦怠感が心地良くなってくる時間、目が覚める声が俺の耳にスッと入ってくる。
「!! オハヨ、名前ちゃん」
同じクラスの名前ちゃんは、毎朝教室の後ろのドアから入って来る。そして俺より少し前の席ということもあって、必ず俺の横を通って席に向かい、毎朝こうして挨拶をしてくれる。
「今日も可愛いね!!」
『アハハ。今日もありがとう〜』
俺は彼女が好きだ。
誰にでも分け隔てなく接するし、明るくて、髪の毛がツヤツヤで、声がキレイで…何より笑顔が最高に可愛い!
いつもこうしてアピールしているつもりだが、彼女は挨拶の一環くらいにしか思っていない。いつか絶対振り向かせてみせる!そう思いながら日々を過ごしていた。
ある日
(さ、最悪だ…)
席替えで気持ちが沈むだなんて、自分には無縁だと思っていた。
どの席でも結局授業は眠いし、部活に行ければそれで良いと思っていた。
でも今回はさすがに無理だ。
俺が窓側の前から2番目、名前ちゃんが真ん中の列の後ろから3番目…まず名前ちゃんが俺の横を通ることは確実に無いし、俺が後ろのドアから入ってわざわざ教室のど真ん中を通るのもおかしな話だ…。
あからさまに話しかけて、もし名前ちゃんに煙たがられたら死んでしまうかもしれない…。
その日、新しい席で受けた授業はいつも以上に頭に入ってこなかった。
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