魔法は君だけに
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カレーパーティー開催のお知らせ
〈今月のメニュー〉
・夏野菜のカレー
(ばあちゃんちのズッキーニ入り)
・ほうれん草のグリーンカレー
(辛くない!チキン入り)
通例どおり、各自で白米をお持ち下さい。
※炊いたやつです。
今月もカレーパーティー開催のお知らせメールがきた。
私は大学院の1年生で、理学部の研究室に属している。つい最近、喫煙所でよく会う他の研究室の先輩と仲良くなった。先輩は研究室生活を少しでも楽しくしたいということで、月に一度カレーを作り研究室のメンバーに振る舞っているらしい。しかし大鍋2つにカレーを作っても毎回必ず余るらしく、困っているのだそうだ。
じゃあ鍋1つにすれば良いじゃん…と思ったが、先輩がカレーは必ず2杯食べたくて、でも味は変えたいという超個人的な嗜好からこの催しは成り立っているらしい。
という訳でその時から、私は研究室の同級生数人を誘って先輩のカレーパーティーに参加するようになった。今回で3回目になる。
各自、器に炊いたご飯を入れ、スプーンを持参するのがルールだった。私たちは月に一度、白米入りの器とスプーンを持って構内を歩き回る謎の集団として少し噂になりつつあった。
「それにしても月に一度とは言え、晩ご飯代が浮くからありがたいよね〜」
『ホントそうだよね。先輩が卒業しても誰か引き継いで欲しい伝統だよ』
「そういえばまた煙草の値段上がるんだろ?キツイよなー。名字、お前止めねーの?」
『んー…何かキッカケがあればね。出産とか?』
「じゃあまだ当分先だな」
『アハハ…一生無いかもよ?』
まだ明るい夏の夕方、他愛もない会話をしながら私たちは別棟にある先輩の研究室に足を運んだ。
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