消えない灯火
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『お祭り、一緒に行こうよ』
河田は今、秋田の自宅にいる。つい先程、部活の引退の挨拶を終えたばかりで、何もすること無くボーッとしていた。高校最後のインターハイがこんなにも早く終わってしまうだなんて、誰も想像できなかっただろう。もちろん、河田本人も。
そこに弟の美紀男と同級生で幼なじみの名前から電話があり、地元の祭りに誘われたのだった。
秋田の竿灯まつりは全国的にも有名で、地元でもミニ竿灯まつりのような物を行なっている。毎年、合宿や大会等があり、河田はほとんど参加したことが無かった。
特にする事もなく、ただ部屋にいてもインターハイのことを考えてしまうだけということもあり、河田は名前の誘いに乗った。
『マサ!』
待ち合わせ場所の神社に行くと、名前がもう来ていた。嬉しそうに微笑み、手を振っている。電灯の灯りにぼんやりと照らされる名前の肌は、儚く消えてしまいそうなくらい白い。
「何でこんなとこで待ち合わせなんだ?」
『穴場なんだよね、ここ。こっち来て!』
名前は神社の裏手に回った。草が伸びていて、チクチクと足に絡む。少し進むと、そこは街を一望できる場所になっていた。
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