あの夏、あの日、あの場所で
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1年3組の教室の扉がガラリと開く。身長が2メートル近い赤木が立っていたことで、生徒たちはビクリと肩を上げる。
『あ、タケちゃん!挨拶終わった?』
「おう。帰るか」
『うん!』
クリクリと大きな目を輝かせ、名前は鞄を手に取り、教室を出た。名前が話したいことがあるということで、一緒に帰る約束をしていたのだ。
途中、幼い頃よく遊んでいた公園のベンチに立ち寄った。
「で、話って何だ?」
『タケちゃん、3年間お疲れ様でした。でね、昔の約束を果たそうと思って』
「約束?」
『…サンノーに勝ったら、タケちゃんのお嫁さんになるって言ったでしょ』
照れくさそうにはにかみながら、名前は赤木を見つめた。
「覚えてたのか。しかし全国制覇した訳じゃ…」
『でもサンノーに勝ったのは事実でしょ?…逃げないでよっ!』
少し挑発的な態度の名前に、赤木はピクリと反応してしまう。
「逃げるかっ!山王に勝って、全国制覇もお前に捧げたかったんだよ!!」
珍しく感情的な赤木を見て、名前はニンマリと口角を上げた。
『私、16歳になったからいつでも結婚できるよ』
「……っ…バカモノっ!まだ高校生だろうが!」
そして4年後、赤木が大学を卒業した後、この日と同じ8月初旬に2人は結婚したのだった。
──時は戻って、現在
『あの時の真っ赤なタケちゃん、思い出すだけでニヤニヤしちゃう』
「あー!もう!分かったから言葉にしないでくれ。照れくさい!」
あの日のように真っ赤ではないが、頬が少し赤い夫を見て、名前の表情が緩む。
『タケちゃん』
「なんだ」
『宝物だね。あの夏は』
赤木をあの舞台に導びいてくれた全ての人に感謝したい。
そんな風に結婚記念日が訪れる度、2人の心はあの夏の日々に惹き寄せられるのだった。
「最高のチームだからな」
おわり
あとがき→
『あ、タケちゃん!挨拶終わった?』
「おう。帰るか」
『うん!』
クリクリと大きな目を輝かせ、名前は鞄を手に取り、教室を出た。名前が話したいことがあるということで、一緒に帰る約束をしていたのだ。
途中、幼い頃よく遊んでいた公園のベンチに立ち寄った。
「で、話って何だ?」
『タケちゃん、3年間お疲れ様でした。でね、昔の約束を果たそうと思って』
「約束?」
『…サンノーに勝ったら、タケちゃんのお嫁さんになるって言ったでしょ』
照れくさそうにはにかみながら、名前は赤木を見つめた。
「覚えてたのか。しかし全国制覇した訳じゃ…」
『でもサンノーに勝ったのは事実でしょ?…逃げないでよっ!』
少し挑発的な態度の名前に、赤木はピクリと反応してしまう。
「逃げるかっ!山王に勝って、全国制覇もお前に捧げたかったんだよ!!」
珍しく感情的な赤木を見て、名前はニンマリと口角を上げた。
『私、16歳になったからいつでも結婚できるよ』
「……っ…バカモノっ!まだ高校生だろうが!」
そして4年後、赤木が大学を卒業した後、この日と同じ8月初旬に2人は結婚したのだった。
──時は戻って、現在
『あの時の真っ赤なタケちゃん、思い出すだけでニヤニヤしちゃう』
「あー!もう!分かったから言葉にしないでくれ。照れくさい!」
あの日のように真っ赤ではないが、頬が少し赤い夫を見て、名前の表情が緩む。
『タケちゃん』
「なんだ」
『宝物だね。あの夏は』
赤木をあの舞台に導びいてくれた全ての人に感謝したい。
そんな風に結婚記念日が訪れる度、2人の心はあの夏の日々に惹き寄せられるのだった。
「最高のチームだからな」
おわり
あとがき→