Distinction
NAME CHANGE
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どうして、こうなっちゃったんだろう。
『あっ……せん…ぱ…い……んっ…やぁっ…』
「……っ……ハァ……名前ちゃん…」
どうして土屋先輩は、こんなにも優しく私に触れるのだろう。
彼氏が他校の女の子と路チューしているのを、友だちが見たらしい。
ショックだった。
何も考えられなかった。
その日はちょうど学校の委員会の日で、彼氏と会う約束は無かった。ぼんやりとやり過ごし、気付けば部屋には誰もいなかった。帰ろうと立ち上がると同じ委員会の2年生、土屋先輩がちょうど戸締りをしに来た。
「名前ちゃん、まだおったん?もう鍵してまうけど、ええかな」
『あ、はい。すみません…』
部屋を出ようとする私の腕を、土屋先輩がパシッと音を立てて掴んだ。切れ長の綺麗な目に捉えられる。
「目、少し腫れてるで。何かあったん?」
どうしてなのかは今でもさっぱり分からないけれど、この時私は土屋先輩に彼氏のことを話してしまった。
これが全ての始まりだった。
寂しくて、苦しくて、誰かに慰めて欲しかった。でも土屋先輩が掴んでいた腕を引っ張って、とろけるようなキスをくれたから、すぐに全部どうでも良くなってしまった。
あれから何度も隠れて先輩と会っては、身体を重ねている。今こうして、色々とダメになってしまったシーツの上で土屋先輩の腕に抱かれている現実は、夢の中にいるみたいにふわふわで甘くて心地良い。
『先輩、冬の選抜出るんですよね?頑張って下さいね。応援してます』
「ありがとう。ほな、験担ぎせな」
『験担ぎ?』
「名前ちゃんとエッチした後の試合、今まで全勝やねん」
ニッコリと可愛らしく笑った土屋先輩は、やっぱりキスが上手くて、すぐに私を溶かしてしまう。繋がりながら手を握る時でさえも、優しく触れてくれた。
これが高校1年生の秋だった──
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