ミタイ、キキタイ、スキキライ
NAME CHANGE
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ある初夏の日、陵南高校の体育館では3年生の引退挨拶が行われた。そして新体制となったバスケ部では早々に練習が始まった。
魚住はそのまま残り、端の方で暫く練習を見ていた。
先程の挨拶で3年間を振り返って涙を流したが、これから先、今日という日を思い出してまた涙を流す日がくると思うと気持ちが忙しくて落ち着かない。
その様子に気付いたのか、マネージャーの名前が近付いてきて魚住に話しかけた。
『魚住さん、何考えてるんですか?』
「…俺にもよく分からん」
魚住は困ったようにしながらも、目は練習風景から逸らさない。
『…何か、変な感じがしますね。私が入部した時からずっと魚住さんがいたから』
その言葉で再び魚住は過去を振り返る。
名前がマネージャーとして入部したのは昨年の春だった。
広い体育館にもよく通り、響き渡る余韻が心地よい声の持ち主だ。明るく、よく笑い、サバサバとしていてあっという間に皆に信頼されるようになった。
魚住が特に覚えているのは、初対面の時に彼女が言った一言だった。
『思ってたのと違いました。良い意味で!!』
内容に多少ムッとしたものの、その時の溢れそうな笑顔があまりにも輝いていて、どうでも良くなっていた。
.
魚住はそのまま残り、端の方で暫く練習を見ていた。
先程の挨拶で3年間を振り返って涙を流したが、これから先、今日という日を思い出してまた涙を流す日がくると思うと気持ちが忙しくて落ち着かない。
その様子に気付いたのか、マネージャーの名前が近付いてきて魚住に話しかけた。
『魚住さん、何考えてるんですか?』
「…俺にもよく分からん」
魚住は困ったようにしながらも、目は練習風景から逸らさない。
『…何か、変な感じがしますね。私が入部した時からずっと魚住さんがいたから』
その言葉で再び魚住は過去を振り返る。
名前がマネージャーとして入部したのは昨年の春だった。
広い体育館にもよく通り、響き渡る余韻が心地よい声の持ち主だ。明るく、よく笑い、サバサバとしていてあっという間に皆に信頼されるようになった。
魚住が特に覚えているのは、初対面の時に彼女が言った一言だった。
『思ってたのと違いました。良い意味で!!』
内容に多少ムッとしたものの、その時の溢れそうな笑顔があまりにも輝いていて、どうでも良くなっていた。
.
1/3ページ