Sorrow and Pure
NAME CHANGE
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元彼と一緒に寝て、抱かれていた布団とベッドを捨てた。
ベッドは分解して紐でまとめ、布団は畳んで粗大ゴミ回収シールを貼り付け、今朝ゴミ置き場に出した。
部屋とゴミ置き場を何往復もして、もう朝からヘトヘトだった。
でも気持ちはもう、今日私の家にやって来る新しい方へと向いている。
数日前
待ち合わせ場所にはもう土屋くんが来ていた。遠くから見て思ったが、土屋くんてやっぱりめちゃくちゃカッコイイ…。
私に気付くと、土屋くんは軽く手を上げてニコニコと微笑んだ。ネイビーのポロシャツと文字盤の大きい黒の腕時計がよく似合っている。その姿をそのまま何かの広告にしても良いくらい、爽やかで絵になっていた。
「全然待ってへんで」
『何も言うてないやん』
「楽しみで早く着いたんちゃうで」
『待たせてゴメンてば』
あの夜の出来事からまだ1ヶ月も経っていない。
きっと心の傷は完全に癒えてはいないだろうけど、ヘラヘラと笑う土屋くんを見て少し安心した。
家具屋さんに着き、ベッドコーナーに向かう。
『うわぁ…色々あんねんな。えー、コレも可愛いしこっちもええな…』
キョロキョロと目移りしている私を見て、土屋くんは少し悲しそうな表情を浮かべた。
(やっぱりまだ、彼女のこと…)
もしかしたら、私のはしゃぐ姿が彼女と重なったのだろうか…。そう思うと何だか申し訳なくなり、静かにベッドを見始めた。
「どうしたん?急におとなしなったな」
『いや…ええトシこいて、はしゃぎ過ぎやな思て。アハハ』
わざとヘラヘラしてみると、土屋くんはジッと私の目を見つめる。
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