My Sweet Sweet Darling
NAME CHANGE
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『じゃあ…ノブは恋、してるわけ?』
「…してちゃ悪いかよ」
ここで名前は、しまった、と思った。もしここで、どこぞの誰が好きだと言われた場合、どんな顔をすれば良いのだろう。
聞きたくない、それなら幼なじみのままで良い…
そう思い、フリーズしてしまった。
「…つーか、気付けよバカ」
『えっ…?』
清田はプイッと目を逸らした。何となく、耳が赤い気がする。
『ノ、ノブ……ちゃんと、こっち見て言って…?』
名前はゴクリと唾を飲み込み、清田の次の言葉を待った。
清田の目が名前を捕らえる。
「…俺はずっとお前しか見てねえよ」
心臓の音がいつもより大きく聞こえる。
〝幼なじみ〟という固く閉ざしてきた心の扉が、ミシミシと鈍い音を立ててゆっくりと開いた気がした。
『じゃあ、ノブがこの呪いを解いてみせてよ』
「呪い?」
『〝幼なじみ〟っていう呪い』
「わーったよ。じゃあ目閉じてろ」
名前が目をギュッと閉じる。
その瞬間、ふわりと唇に温かいものが触れた。
『えぇっ?!い、今…何した?!』
慌てて口をおさえる名前を見て、清田は満面の笑みを浮かべる。
「呪いを解くには、こうするって昔から決まってんだろ。そんなのも分かんねーのか!」
さっきよりも深くくっきりと現れた小癪なエクボに、名前は悔しさすら覚えた。
(可愛いなんて、絶対言ってあげない…)
『ね、ノブ』
「何だよ」
『好きだよ』
「なっ…!!」
心の扉が壊れた途端、素直な気持ちが溢れてくる。あなたとならば、もうどんな関係でも笑っていられる気がする。
でも、幼なじみじゃないあなたと過ごす世界を見てみたい。
だから、連れて行って。
気まぐれな私が逸れないように、この手はもう離さないでね。
おわり
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