(前編)
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私は大学卒業後、スポーツ用品メーカーに就職し、バスケットシューズを取り扱う部署に配属された。
入社3年目になった年、会社が日本人NBA選手とスポンサー契約することになった。私は契約選手のメディカルデータ取得のため、数ヶ月間アメリカに滞在することになった。
今日は初めて契約選手と会う。初めてと言っても相手は超有名人で、もちろん知っている。NBAトップクラスの選手であり、バスケの実力だけでなく、そのビジュアルでも注目度は高い。私は最早、アイドルに会いに行くような気持ちだった。
通された部屋で待っているとノック音がし、ドアが開いた。
あぁ、ついに本物に会える…どんな人なんだろう…
「失礼します」
「……」
チームスタッフと一緒に入って来たのは、流川楓選手だ。メディアを通して見るより何万倍もかっこ良い。
『は、初めまして。名字と申します。本日から流川選手のメディカルチェックを担当させて頂きます』
ペコリと頭を下げ、名刺を差し出した。しかし、一向に私の手から取られない。
思わず顔を上げると、流川選手は名刺をジッと見ていた。
『あ、あの…?』
「…もう覚えたから、いらないっす」
「こら!楓!失礼だろ!」
スタッフが謝りながら、私の名刺を受け取った。
流川選手……随分と個性的な人だ……
これが彼の第一印象だった。
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