いつもの景色
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あれ…いつの間に寝とったんやろ…。
今何時や…?
部屋にいたはずなのに、見えたのは天井ではなく青い空だった。この時点で俺は今、夢の中にいるのだと何となく分かってしまう。
『みのりっ!早よ!』
「おう!フルスロットルやー!」
そう言って思いっきりコケたのは小学生くらいの男の子で、あれはどう見てもガキの頃の岸本だった。そして一緒にいるのは名前だ。
どうやら俺は、昔の夢を見ているらしい。
よく遊んだこの公園……今では子どもを連れて来ている場所だ。
『あ!つよし起きたん?』
嬉しそうに駆け寄ってくる名前の無邪気な笑顔が眩しい。未来では俺と結婚してんねんで、なんて言ったらどんな反応するんやろう…。
「みなみ、今スケベなこと考えとるやろ」
背後から声が聞こえ、顔を見なくてもそれが土屋だとすぐに分かる。
「…お前はほんま、相変わらずやなぁ」
俺の反応がおそらくいつもと違ったのか、土屋は少しキョトンとしていたが、すぐに口角が上がる。
「今日のみなみ、なんや変やなぁ」
分かっているのか分かったフリをしているのか、相変わらず読めない奴だ。そのウソくさい笑顔も、こん時からもうしとったんやなぁ。
『見てっ!あの雲、おしりみたい!』
「お前…そこはハートやろうが。女がしりなんて恥ずかしいで」
「あちゃー…あっちにもスケベがおるなぁ」
「あ゛?!つちや、何か言うたか?!」
この光景は覚えている。
土屋がすまし顔でふざけたことを言う。
岸本が怒って走る。
そして、名前がそれを見て笑っている。
大きく口を開けて笑うのは今も変わらない。
『つよしぃー!そろそろ帰らんと、おばちゃんにゲンコツされんでー!みのりが!』
「そーやでー!クソ痛いねんぞー!」
「帰ろうやぁ〜」
坂道の上から三つの影が長く伸びる。
「おー、今行く」
そう言って駆け出したところで、目が覚めた。
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