大人だから
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最近お互い仕事が忙しくてなかなか会えない日が続いたが、今日ようやく会うことが出来る。
名前ちゃんの好きな胡桃がたくさん入った焼き菓子を買い、彼女の家に向かう脚はとても軽い。電話で声を聞いているとは言え、やっぱり会えないのは寂しかった。
約束の時間より少し早めに着いてしまった。合鍵があるけれど、一応礼儀としてインターホンを鳴らす。その音さえも既に懐かしく、どこか愛おしかった。
………
あれ…出て来ないぞ。もしかしてまだ帰って来ていないのだろうか。ドアが開いて、子犬のように嬉しそうに駆け寄る彼女を想像していただけにちょっぴり残念だったが、まぁ仕方がない。
合鍵を使って中に入ると部屋に彼女はいなかったが、お風呂場に電気がついていることに気付いた。そっと近付くとスプレーを吹きかける音と、ゴシゴシとスポンジで擦る音が聞こえる。どうやらお風呂掃除をしているようだ。仕事で疲れているだろうに、僕が泊まるからと気を使ってくれているのだろう。
なんてええ子なんやろう。あぁ、今すぐにでも抱きしめたい…!
気持ちを抑えきれず、そっとドアを開けて「名前ちゃんっ」と声をかけると、彼女はビクゥッと身体を震わせ、振り返ると同時に持っていたシャワーを落としてしまう。噴水のように水が飛び散り、気付けば彼女も僕もびしょ濡れになっていた。
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