もんじゅ
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そしてお好み焼きパーティの日になった。
岸本は前回突然帰ってしまったからなのか、気まずそうにしている。そんな中、切り出したのは言い出しっぺの名前だった。
『あー、ブル大佐が膝の上におるからお好みひっくり返されへんわ〜』
そう言いながらチラチラと岸本の方を見る。すると土屋が援護射撃をする。
「僕は油が跳ねるかもしれへんくて怖〜い」
身体を捩らせてわざとらしく言うと、いつもなら確実に怒るかツッコむはずの岸本がヘラを持ち、少し照れくさそうに言った。
「…しゃーないな。俺がやったるやん」
どうやら岸本は、皆が自分を励まそうとしてくれていることに気付いたようだった。そして慣れた手つきでひょいっとお好み焼きをひっくり返してみせた。
『え、普通にうま』
「油跳ねへんかった〜」
『実理がおって良かったわ〜。美味しいのんが一番やからな〜』
ここは演技では無く本当にそう思って言ったのだが、岸本には伝わっていないようだった。
「もうええで、そんなん」
『え、何が?』
「俺を元気付けようとヨイショしとんやろ。この間は悪かった。ガキみたいに拗ねてもーて…」
予想に反し、素直に謝ってくる岸本に三人は拍子抜けしてしまう。
『実理…アンタ大人になったな。これもきっともんじゅのおかげやな!』
「は?もんじゃ?」
「いやぁ、これはもしかしたら文珠を越えとるかもしれへんね〜」
『おぉ!もんじゅ越え!!』
「おい南、コイツらさっきから何の話しとるんや」
「おい、ソレ早よひっくり返さんと」
『うあ、実理!お好みから目離したらアカンやん。やっぱまだまだ鍛えなアカンなぁ〜』
「ほな自分でやれや!」
『えぇ〜私マヨかける担当やしぃ〜』
ギャーギャー騒ぐ名前と岸本を見て、土屋は南に言う。
「やっぱ四人おらんとつまらんねぇ」
「…そうやな」
というように岸本は元気になり、珍しく爽やかなエンディングを迎えた…かと思ったその後、お好み焼きの上で踊る鰹節にブル大佐が何故かめちゃくちゃ吠え、鰹節や青のりを部屋中に飛び散らせてしまう事件が勃発し、板倉家ではお好み焼きやたこ焼きパーティーは禁止にされてしまうのだった。
彼らには、文珠の知恵さえも及ばないかもしれない。
おわり
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