最後のひとピース
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『す、凄いじゃん…!あんな可愛い子に猛烈アプローチされちゃってぇ!やっぱ全国区の男は違うねぇ〜』
待って、これで合ってる…?諸星はあまり楽しそうじゃなかったのにこの感じで合ってる…?女の子の友だちにならどんな言葉を掛ければ良いか分かるのにぃ〜…。
すると、諸星は私の飴を指差して言った。
「袋に〝今日の一言〟ってあるぞ。何て書いてあった?」
『へ…?えっと……〝周りをよく見て〟だって…。諸星は?』
「やるせない」
『やるせない…?どういう意味だっけ…?』
「…トイレ行ってる間に調べとけば」
そう言って諸星は少し寂しそうな感じで席を立った。それにしても私のと随分違うくないか…?本当にそんなこと書いてるのか…?机にテキトーに置かれた諸星の飴の袋を見ると、そこには〝変化球でいこう!〟と書かれていた。
何よ、嘘じゃん…。
諸星の意図がよく分からないまま、とりあえず〝やるせない〟の意味を調べてみた。やり切れない、切ない…。
周りをよく見て
変化球でいこう!
一つ一つの言葉がパズルみたいに繋がっていき、最後のひとピースがはまる。
やるせない
え…ウソ……。
「…気付くの遅いよ」
戻ってきた諸星は少し恥ずかしそうに微笑んでいた。それはきっと、私の顔が真っ赤だったからだと思う。
パズルが完成してしまった。さて、次は──。
おわり
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