特別な言葉
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「もうどこにも行かない。ごめん」
少しうわずった声だったけれど、声の主は間違いなく…
『…っ…!福ちゃぁん!』
私はフェンスの向こうで身を縮める福ちゃんに思いっきり飛び付いた。
『探してくれたの?!もー!偉い!めちゃくちゃ褒めるよっ!』
「え…!いや…その……俺じゃなくてコイツを褒めてくれって意味だったんだけど…」
『え……ほ、褒める!この子も福ちゃんも凄い!大好きっ!』
ぎゅっと抱き締められると、涙が出そうになった。でも一生懸命探してくれた福ちゃんのためにもここで泣いてはダメだと思い、グッと堪えた。
『今度は無くさないようにもっと大きいのプレゼントするからねっ!』
そう言うと、福ちゃんはプッと吹き出して笑った。そしてまたマスコットを持って左右に揺らしながら言った。
「ゆきちゃんのそういうところ、大好き!」
『……優勝です!!』
そう言うと、福ちゃんは照れくさそうに笑っていた。
この笑顔が見たいから、これからも全力で褒めるからね…!
〝ほめてくれ〟が、私と福ちゃんにとって特別な言葉になった出来事だった。
おわり
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