Lovey-Dovey
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『あ、買えた?』
「うん。ごめんね、待たせちゃって」
『ううん!さっきね、偶然中学の時の同級生に会っちゃって、なんかすっごい大人になってビックリしたよ〜。でもこんな風に同級生を懐かしむことができるなんて、私も少しは大人になったのかなぁ〜なんて…』
自分に言い聞かせるような言葉を全部言い終える前に、宮城くんが私の腕を掴んだ。
『宮城くん…?』
「…ちょっとそこの公園で話そ」
私は手を引かれ、促されるがままにベンチに座った。
「さっきの奴さ、ナナちゃんのコト、エロい目で見てたよ」
『えっ…えろ……?!いやいやいや!ただの同級生だって…!ないない!っていうか見てたの?!』
「いや、俺には分かる…ナナちゃんが思ってるより男ってそうだからね…?」
『…じゃあ、宮城くんも…?』
無意識だった。待て待て…これは何だか煽ってることにならないか?!何言っちゃってんの、私ー!
と心の中で大葛藤していると宮城くんは私の目を見つめ、いつもより少し低めの声で言った。
「こっち来て」
声が鼓膜に触れると同時に心臓がドッと大きく動いた。かと思うと今度は肩を抱かれ、私は宮城くんの腕の中にいた。
「そーだよ。俺いっつもナナちゃん見て可愛いとか触れたいとか考えてるよ。だから他の男にそーいう目で見られてるのってすっげームカつくよ…」
少し頬を赤らめ、口を尖らせながら宮城くんは言った。
『つまりそれは、ヤキモチ…だよね…?』
「そーだよ。だって大好きだもん…」
『…ありがとう。嬉しいな』
私たちはそのまま余韻に浸るようにしばらく抱きしめ合っていた。宮城くんから良いにおいがして余計にドキドキしてしまう。
それにしてもさっきの「こっち来て」が耳から離れない。甘くて切なくてドロドロに溶けてしまいそう。たった五文字なのに凄い破壊力だな…。
あー…好きだなぁ…。
『私も宮城くんのことエロい目で見ちゃってるよぉ…!』
「ちょ…!ナナちゃん…心の声漏れてるよ…?」
『えぇ…!うそぉ!』
私は驚きと照れで、宮城くんは笑い過ぎて、二人とも顔が真っ赤になっていた。空の色も同じだった。
こんな風にいつまでも一緒にいられたら良いな。
そう思い宮城くんを見ると、優しいキスが降ってきた。
今度は声に出ていなかったけど、きっと伝わっちゃってるんだよね…?
私はそれに応えるように、宮城くんの手を握り返したのだった。
おわり
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