小銭兎が跳ねる
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四月二十四日、りおの誕生日である今日、深津はプレゼントを用意していた。
今年は何をあげよう。
きっと何をあげても大喜びするのは目に見えており、それならば何か一捻りしたいものだといつもより少し時間を掛けて用意したのだった。
「誕生日おめでとうピョン」
『あ、ありがとうございますっ…!』
喜びのオーラを全身にまといながら、りおは包装紙を開けていた。これはよく見る光景だ。
『え、可愛い…!コレってもしかして京都のやつ…?』
「そう、ちりめんだピョン」
『可愛い小銭入れ……うぁ…うさぎがいるよぉぉぉぉ…!』
兎がいると喜ぶのも知っての事だ。何故なのかは想像の通りである。しかし、今回の一番のポイントはそこでは無いのだ。
「今年の四月二十四日は〝一粒万倍日〟だピョン。財布を使い始めるのに良いらしいピョン」
『え、それってなんかすっごい縁起の良い日だよね?今日がそうなんだ…!へぇ〜…嬉しいぃぃぃ!うぁ!』
りおは小さくジャンプすると小銭入れを落としそうになり、慌ててキャッチしていた。首から下げるタイプにした方が良かっただろうかと言葉にしそうになったが、それはそれでお祭り騒ぎになりそうで少し黙ることにした。
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