まるまる
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『えっ…ウソ……土曜日じゃん…』
通勤中の駅のホームで思わず声が漏れる。仕事の予定を確認するためにカレンダーを見ていると次の土曜日が恋人の誕生日である事に気付いた。
待って、もう一週間も無い…。プレゼントも用意出来ていないし、何をするかも考えていない。どうしよう…今までこんなこと無かったのに…。
ここ最近仕事に追われ、朝起きてもその日の予定をぐるぐる考え、帰っては倒れるように眠る日々を過ごしていた。しかしそれを言い訳に出来るはずも無く、計画を練らなければ…と頭では分かっていてもやっぱり家に帰ると寝落ちてしまうのだった。
そして何も出来ていないまま、とうとう前日の金曜日を迎えてしまった。家で過ごすにしてもせめてプレゼントは用意しなければ…!帰りにあのお店に寄って帰ろう…そう考えていると電話音とそれに続く同僚の声にならない声がオフィスに響いた。そう、これはトラブル発生の合図だった。
その後何とかピンチを乗り越え、会社を出ると街は静かに夜を纏っていた。店はとっくに閉店していて、電車に乗って帰宅する以外の選択肢は無い。
あぁ、もう日付が変わる。
結局何も用意出来なかったな…。
玄関のドアが閉まり、烈に帰った報告と明日会えるかというメッセージを送り、私は今日も倒れるように眠ってしまったのだった。
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