僕たちの恋模様
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『ごめん。講義まで時間あるから実理にお見舞い持ってこうかと…』
照れくさそうにそう言ったはなちゃんの笑顔は、このお洒落なカフェの空間にある物の何よりもピカピカ光っていて可愛らしかった。
嗚呼、入り込まれへんなぁ…。三人はしっかり自分の気持ちを伝えられているのに、僕だけアカンなぁ…。
そう思う自分に、もう一人の自分がこう諭す。
でもきっと、僕が気持ちを話さないことでこの絶妙なバランスを保ったまま四人の関係は続いていくんやないの…?
それに…
それが、はなちゃんを好きでいられる理由になるんとちゃう…?
そうか…。そうやな。だから僕は…
結論に辿り着きそうになった時、僕たち二人の携帯が同時に鳴った。
『実理からや』 「小山さんや」
二人の声が被り、しかも何かを察したようなタイミングの同時着信に思わず笑ってしまった。
はなちゃんも笑っている。
悔しいけれど、たぶんここ最近で一番笑った出来事かもしれない。
これはこれでええのかもなぁ。
僕たちの恋模様を続けることが、僕の生きる世界なのかもしれない。
そう思い、軽く深呼吸してから僕は通話ボタンを押す。
『「もしもし」』
ほら、やっぱり。
おわり