俺とアイツと君の恋模様
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そしてバイトの帰り道
閉店時間までバイトに入っていて、何となく駅まで一緒に歩くことにもお互い慣れ始めていた。数日前からこのタイミングで言うと決めていた俺は、小山さんの前に立ち行手を阻む。
『…どうしたの?』
心配そうに俺の顔を覗き込む小山さんを見ると余計に緊張して心臓の音がバクバクとうるさい。
俺は顔を上げ、小山さんの目を真っ直ぐ見た。そして息を吸い、胸に溜めた言葉を吐き出す。
「俺…… 小山さんが好きや!」
言った。言えた。いや、言ってしまった。何にせよもう後戻りは出来ない。そう思いながらも目を反らさずにいられるのははなの言葉があるからだ。
小山さんの顔はみるみる赤くなっていき、金魚みたいに口をパクパクさせている。やばい…可愛すぎるやろ…。
そして暫くすると、小山さんは口を開いた。
『ごめんなさい…私……その…』
困ったような恥ずかしそうな小山さんを見て、そんな顔をさせる土屋が羨ましくなった。
「…好きな奴おるんやろ?」
『えっ…!いや…その…』
「悪いけど、バレバレやで」
『…えと……』
「ハハ…まぁこれからも仲良うしてな。あのバンドの話出来る人なんて早々おらんねんから」
そう言って俺は反対側に向かって歩き出した。かっこ悪く無かったよな…?覚悟はしていたが、やっぱりあんな顔をされてはダメージがデカい。
この傷が癒えるまで時間はかかるかもしれない。でもやり遂げたような気持ちもある。
はなもこんな気持ちなんかな…。ずっと俺の事、想ってくれてたんやもんな…。
俺は携帯を取り出し、発信ボタンを押す。
「もしもし、俺やけど──」
続く