八月四日
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「…ポカリ、サンキューな」
息を切らしながら三井が言うと、めぐは黙って首を横に振った。
「負けちまった。よりによって今日…」
『そんなのっ…関係ないよ…!』
「ちょ…泣いてんのか?」
声色で気付き、肩に手をかけて振り向かせるとめぐは号泣していた。
『三井くん頑張ってた…。カッコ良かった…。もうホント好き…。大好き…!』
そんなめぐを見て三井の目からも熱いものが流れ出そうになったが、首にかけていたタオルで汗を拭うようにして誤魔化した。そしてめぐをまっすぐと見つめて言った。
「誕生日おめでとう、めぐ」
『…私、今日が誕生日で良かった』
めぐは涙を拭いながら少し照れくさそうに言った。そんなめぐを見て三井の表情も緩んでしまう。
「帰ったらちゃんと祝ってやるからな」
『うん。先に帰って待ってるね』
微笑み合う二人に、広島の太陽の光が差し込む。この年のめぐの誕生日は、三井とめぐにとって忘れられない日となった。
そして二人には、何年経っても今日の事を思い出し微笑み合う未来が待っている。
きっと今年も二人は──。
おわり
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