二回目のご挨拶
NAME CHANGE
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「名前、明日14時で良いのよね?」
『うん、そうだよ』
母からの電話で、名前は何やら時間を確認している。それは恋人の安田と共に実家へ結婚の挨拶に行く時間だった。
しかも、二回目の…だ。
実は先月、一回目の挨拶をしに来たのだが安田はあまりの緊張に上手く話せなかったのだ。当然、両親の承諾を得られず自ら「出直します」と言い、その日はお開きとなった。
そんな訳で明日は二回目の訪問であり、もう後はないと安田は焦っていた。
父が「頼りなさそうだけど大丈夫なのか?」と母にこぼしていたのを知り、名前が弁明しても「やっぱり本人から誠意を見せて貰わないと。結婚てそう簡単なことじゃないのよ」といつも優しい母も、今回ばかりは厳しい言葉を口にしていた。
一方の安田はそれ以来何だかそわそわしていて、見るからに不安と焦りが表に出ている。いよいよ明日だが両親には何と言うか決めているのだろうか。電話を切った名前はそう思いながら安田の隣りに座り、話しかけた。
『ヤスくん、大丈夫?』
「だ、大丈夫だよ。緊張はするけど…」
『そうだ!プロポーズで言ってくれた言葉あったでしょ?あれを言えばきっとお父さんもお母さんも安心してくれるんじゃないかな』
名前がそう言うと、安田は困ったように笑った。
「…あれは名前ちゃんの為だけに向けた言葉なんだ。例えご両親にでも、名前ちゃん以外の人には言えないよ」
口調は柔らかかったが、安田の表情はとても真剣だった。名前は安田のこういう格好良い所がとても好きであり、もっとそれを前に出しても良いのでは…?と思っている。しかし、今は素直に喜びを噛み締めることにした。
『明日、頑張ろうね』
「うん…!」
早くも二人で乗り越えなければならない壁である。さて、二人の未来は…?
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