カーディガンに乙女心を包んだら
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そして、デートの日
まだ六月だというのに今日に限って真夏日だそうで…。ちなみに昨日と明日は普通に平年並みの気温だそうで…。
ツイていないにも程があるが、何としても腕を出す訳にはいかない。まぁ何とかなるだろうと思い、私は予定通りカーディガンを羽織って出かけた。
待ち合わせ場所に着いたが藤真くんはまだ来ていないようだった。ふと見渡すと周りは半袖を着ていて、それでも暑そうにしている。そんな中でガッツリ長袖を着ている私は逆に浮いているんじゃないかと思ったが、そんなのを気にしてはいられない。
大丈夫。日焼けしたくない人は真夏でも長袖だもんね…!
そう気合いを入れていると、前方から藤真くんがやって来る姿が見えた。シンプルなTシャツとジーンズを身に付けているだけなのに、晴れ渡る青い空をバックに歩く姿はドラマのワンシーンのようだ。あの人が私の恋人なんだよね…。
「悪い。待たせたか?」
『ううんっ!全然!大丈夫だよ』
藤真くんの顔を見たら暑さなんてどうでも良くなってしまった。真夏日だろうが雹が降ろうが大好きな藤真くんと過ごせる時間を大切にしなきゃだよね…!
…なんて思っていた自分は愚かだった。
暑い。
汗が滝のように流れ出てくる。
メイクはヨレヨレだし、汗でカーディガンが肌に引っ付いて気持ち悪い…。
「おい、大丈夫か?暑いんじゃねーの?」
藤真くんが心配そうに私の顔を覗き込む。でもダメだ。カーディガンを脱ぐ訳にはいかない…!
『だ、大丈夫、大丈夫!日焼けしたくないんだよね』
最もらしい返答をしたが、藤真くんはあまり腑に落ちていないようだった。でも腕のことはバレていないようでホッとした。
…なんて思っていた自分はやっぱり愚かだった。
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