カーディガンに乙女心を包んだら
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ある日、私は仕事で大量の書類を運んでいた。普段であれば台車を使って運ぶのだが、その日に限って外に持ち出されていて抱えて運ぶしかない状況だった。一度には抱えきれないため、何度も往復を繰り返すしかなかった。
そして半分くらい運んだ所だっただろうか。前から人が歩いて来たのを確認し、少し左に寄った時、バランスを崩してしまい棚の淵に腕をぶつけてしまった。その時は書類を落とすまいと必死だったが、家に帰るとだんだん地味に痛くなってきて、日が経つにつれ色濃い青タンとなり大ごと感が増していった。
鏡に腕を写していると、壁に掛かるカレンダーが目に入った。今週末は元々同級生だった藤真くんと付き合い始めて二回目デートなのだ。少し暑くなってきたし、去年買ってまだ一度も着ていないお気に入りのワンピースを着て行く予定にしていたが、それを着ると思い切りこの青タンが見えてしまう。見ているだけで痛々しくて、気になってデートを楽しめない気がした。それに何より、藤真くんにこんなの見せられないよね…。
そんな訳で、私は仕方なく腕が隠れるようにとカーディガンを羽織って行くことにしたのだった。
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