先生となかよし
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さらに翌日
今日は皆でお迎えに行くことを次男に伝えると、それだけで朝からハイテンションだった。そんな嵐のような朝からあっという間に四半日経ち、ついにお迎えの時間がやって来た。
『ほな、行こか』
「いこか!」
長女も嬉しいのかテンションが高く、いつもはベビーバギーに乗るか抱っこするかでしか移動しないが、今日は珍しく自ら歩いていた。一生懸命速く歩いているのだが、あまり前に進んでいない姿が微笑ましい。しかしあっという間に疲れてしまったのか、すぐに南に抱っこをせがんだ。
『重たいやろ?バギー乗せよか?』
「イヤ!だっこ!」
「…しゃーないな」
結局、幼稚園に着くまで長女は南に抱っこされて行った。
そして程なくして幼稚園に着き、途端に長女は「おりる」と暴れ出す。そして真っ先に向かったのはあの男の先生の所だった。
「せんせ!」
「あ、こんにちは〜!お兄ちゃん今帰る用意してるから少し待っててね」
先生はしゃがんで長女に目線を合わせ、歌のお兄さん感マシマシで答えていた。
『もー、アンタはホンマ……先生いつもすみません』
「いえ、良いんですよ」
「なかよし!」
そう言って先生に笑顔を向ける長女を見て、南は全てを悟る。
『分かったやろ?これが〝なかよし〟の実態やで。誰と誰が仲良しやと思ったん?』
名前は南の耳元でこっそりとそう伝えると、南の顔はみるみる赤くなっていった。
「…お前、全部分かっとったやろ」
『ん〜?何のことやろねぇ〜』
真っ赤な南とニヤニヤしながら答える名前の様子を見て、先生は少し呆気に取られていると、長女が二人を指差してこう言う。
「なかよし!!」
大きな声が園庭に響くと、南と名前は見られていることに気付き、急に黙ってしまう。
「お父さんとお母さん、仲良しでええね」
「なかよし!いつも!!」
「ハハハ!そうなんだね〜」
南が心配せずとも、名前の〝なかよし〟は誰がどう見ても間違い無く南なのである。
南さんちってホント仲良いわよね、なんて少し離れた所でお迎えママたちが話すくらいなのだから。
おわり
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