チョコの無いバレンタイン
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少し落ち着いた所で先輩は起き上がり、何も身に付けずにキッチンに立つ。そして換気扇の下で煙草に火をつけ、煙を吐き出した。俺はその貫禄すら感じる背中にタオルを掛け、そのまま包み込むように抱き締めた。
「風邪引くで」
『…おーきに。私な、いっつも南の事考えてんねん。他の女の子みたいに可愛く好き好きなんて言われへんし、私の方が年上やし、かっこ悪いとこ見せられへんなって思っとったんやけど…』
先輩は煙草を灰皿に置き、振り返って俺に抱き着いてきた。
『そうやって浮かれることはかっこ悪くないなって思ったわ。南も私の事ちゃんと好きなんやって伝わったで…?』
先輩は照れ隠しでクール振ったりしていたのだろう。しかし自分も同じはずなのに、先輩がするとどうしてこんなにも可愛く思えるのだろうか。
『言葉や態度に示す事って大事なんやね。南は私にずっとこのまんまでいて欲しい言うたけど、もう少し素直にならなアカンな』
「いや…先輩は先輩やし。そのまんまでええ」
『ふーん…物好きやね』
「…お互い様や」
『アハハハハ!ホンマやね』
先輩の笑顔が可愛くて、またキスを落とす。
チョコが無いバレンタインっちゅーのも悪くないと思いながら、再び求め合った。
おわり
あとがき→
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