大阪バレンタイン事情
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二月のある日
今日も彼らは板倉家の炬燵で暖を取る。
「あれ、今日名前は?」
「何や今日は用事あるとかで来おへんらしい」
土屋が聞くと、漫画を読みながらゴロゴロしている岸本が答えた。
「珍しいなぁ。いつもなら大佐優先やのに」
「まあだいたい検討はつくけどな」
「え、そうなん?何?」
「南、教えたって」
「……」
南は岸本のフリをスルーし、ぼんやりとテレビを見ている。
「おい無視すんなや。あ、もしかして照れて言われへんのちゃう?」
「えー、何?もうええやん。岸本教えてやぁ」
土屋がそう言うと岸本は起き上がり、得意そうにテレビの画面を指差した。そこには百貨店のバレンタイン特設会場の様子が中継されていた。
「あー、そういうことかぁ」
「俺らのために用意しとるって言われへんやろ?」
ヘラヘラする二人を見ながら南は小さくため息を漏らす。そして心の中でこう思っていた。
(ここにはアホしかおらんやんけ)
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