相思相愛ってこういうこと。
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時計の針が22時を指した頃、安田の家の玄関が静かに開いた。名前は会社を出る時に安田に連絡を入れたが、返事が無いところを見ると寝ていると察した。安田が疲れていることは分かっていたためゆっくり寝かせてあげようと思い、起こさないようにとリビングへのドアも静かに開けると、案の定安田はベッドに横になっていた。電気もテレビも付けっぱなしで、よっぽど疲れていたのだろうと思った。
名前が安田の顔を覗き込むと、全く気配に気付いていないようでスヤスヤと眠っていた。思えばこんな風に安田の寝顔をまじまじと見たことなんて無かったかもしれないと思い、つい観察してしまう。
(ふふっ…意外と睫毛長い…)
普段は落ち着いていて、大人で、優しくて一緒にいると安心できる恋人だが、この無防備な寝顔を見ていると何だか可愛らしくて堪らなくなる。そしてゆっくりと顔を近付け、そっと触れるだけのキスをした。それでも安田の反応は無く逆に何だか恥ずかしくなり、名前は思わず背を向けた。
(うわーっ…!何してんだろ私…!恥ずかしっ…!)
途端に恥ずかしさが込み上げてきて、急に現実に引き戻される。落ち着かなければと思う程、胸の鼓動は速さを増す。とにかく一旦この場を去らねば、と立ち上がろうとした時だった。名前の腕が引かれ、身体はくるりと回転する。気付けばベッドの上にいて、身体は安田の腕の中にあった。そして思い切りギューッと抱きしめられている。
『えっ…!ちょ……ヤスくん…もしかして起きてた…?!』
「…うん。起きてた」
『い、いつから…?』
見上げると、安田は少し恥ずかしそうにしていた。そして小さな声でこう言った。
「か、可愛いお姫様のキスで目が覚めちゃったんだよっ…」
安田はみるみる赤くなっていき、見られたく無かったのか名前をさらに強く抱き締めて顔を隠した。
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