最高に綺麗な花火の見方
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清田が可愛いと言ってくれた。頑張って準備をして本当に良かった。
…けど……、
足が痛い…!
草履ってこんなに足が痛くなるものなの?!何で皆、涼しい顔していられるの…?それとも痛いのに我慢してるの…?!
でもせっかくのお祭りだし、清田も出店にめちゃくちゃテンション上がってるし、痛いだなんて言えないよぉ…。
私は痛みをグッと堪えながら、清田に手を引かれ歩いた。
りんご飴もかき氷も焼きそばも、全部楽しみにしていたはずなのに、心から笑えないのが悔しい。それでも清田に悟られないように、必死に笑顔を繕った。
「よし、そろそろどっか座って花火に備えよーぜ」
『うん』
ようやく座れる。そしたら少しは楽になれるかな…。そう思いながら河原の方へ足を進める。
ところが…
「うわー、全っ然座れなさそうだな。もっと早く来れば良かったなぁ…。名前、どうす……って!!どーした?!」
座れないと分かった途端、我慢の限界がきてしまった。
もうダメ…立っていられない…。
私はその場でしゃがみ込んでしまった。
「おい!どうした?!」
『…足が、痛いの……』
とうとう言ってしまった。でも、もう隠しきれないもん…。
すると突然、清田も私の前にしゃがんだ。何故か背中を向けて。
「ほら、背中乗れよ」
『へ…?』
「背負ってやるって。歩けねぇんだろ?」
『でも…』
「大丈夫だって。ほら!」
提灯の灯りに照らされ、ニッと笑う清田はいつも以上にかっこ良くて、ドキドキしながら肩に手を掛けた。すると、ふわりと身体が浮き、あっという間に持ち上げられてしまった。
『お、重くない…?』
「ハァ?何言ってんだよ。海南バスケ部のスーパールーキー舐めんなよ?よっし、とりあえず座れそうなトコまで行こうぜ」
清田はそう言って、人の流れとは反対の方向に歩き出した。想像していたよりもずっと背中が広くて、ちゃんと男の人なんだなぁ…なんてバカみたいな事を考えてしまった。
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