始まりの日
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「まいど〜」
『…っ…み、南さんっ…!』
お婆ちゃんでは無かったけれど、もうこの際誰だって良い!この空気を断ち切ってくれるなら。
南さんは薬の材料をうちに卸している業者さんだ。愛想は無いけれど、優しい人だ。
「…何や妙な空気やな。早よ退かして貰うわ」
『そ、そうですか…?』
入って来ただけで妙だと言われてしまう空気って相当だよね…?
「そういや珍しい薬草が入ってきてん。少しやけど入れといたから試してな」
『ありがとうございます』
「珍しい薬草言うたら…」
そこで南さんは深津くんと三井さんに一瞬チラリと目線を向けた。
「まぁ、また今度でええわ」
「まさかおめーも名前と国王の所に行こうとしてんのか?」
三井さんが被せるように発言すると、南さんは目だけ動かして三井さんを少し睨んだ。
「こんなに怖い顔した奴、名前に相応しくないピョン」
「…そういうことか」
南さんは二人の様子を見て状況を把握出来たようだった。
「ほな今度やなくて寧ろ今がええな。秘宝の中の薬草があればもっとええ薬がたくさん作れる。うちと名字さんトコで商売出来ればお互いええ事づくしやな思て。それに……前から好きやってん。これからは俺と一緒に薬屋やってこうや」
南さんは真っ直ぐ私を見つめてそう言った。こんなに真剣な南さんを見た事がなくて、正直驚いた。
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