始まりの日
NAME CHANGE
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『あ、三井さん、いらっしゃい』
「…よぉ」
三井さんは昔膝を怪我した事があり、病院で定期的に診察して貰っている。そしてうちに薬を処方しに来てくれる常連さんだ。
「取り込み中だったか?」
『あ…ううん、大丈夫だよ。前来てからあんまり時間経ってないけど…もしかしてあんまり調子良くないの…?』
深津くんには申し訳ないけれど、ここはやっぱりお客さん優先だよね…。
「いや…その…」
三井さんは躊躇っているようで、深津くんの方をチラチラと見ていた。すると深澤くんが先に口を開いたのだ。
「もしかして、国王の秘宝の事かピョン?」
「何だよ、お前……まさか、お前もか?」
二人の間に急にバチバチと火花が出始める。何だか物凄いエネルギーが生じているのが分かった。
「それなら話は早え。名前に俺と一緒に国王の所に行こうって言いに来たんだ」
「…名前のどこが好きピョン?」
「優しくていつも気遣ってくれんだ。薬は勿論だけど、名前の笑顔が何より俺を支えてくれたんだ。俺には名前が必要なんだよ」
「自分の事ばっかりピョン」
深津くんがやれやれと呆れ、三井さんは煽られていると取ったのかかなりムキになっている。
三井さんが私を…?全然気が付かなかった…。もしかしてそれで通ってくれてたのかな…。
それにしても、どうしよう…。
今はどっちに声を掛けてもややこしくなりそうな…。
ただあわあわしながら二人が睨み合うのを見ている事しか出来ない。もういっそ早く予約のお婆ちゃんが来てくれれば…!
そう思いながらドアの方を見ると、またカランカランとドアが開いた。やった…!ナイスタイミング!!
.