歩き出した日(三井 ver.)
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翌日
お店が終わってから三井さんに会いに行くことにしていたが、何だかソワソワと落ち着かなくてほとんど仕事にならなかった。それに加えて今日に限ってお客さんが一人も来ないというまさかの展開になった。こんな事なら休めば良かったかも…。もういっそ、早仕舞いしてしまおうかな…。
カランカラン♪
そう思った矢先、今度はタイミング悪くドアが開く音が鳴った。もー!何?!今日ってめちゃくちゃ良くない日なんじゃないの?!三井さんに会いに行くの、不安になってきたじゃない…!
と声に出せない叫びを心に留め、営業スマイルでドアの方を振り返る。
『いらっしゃ……えっ…?み、三井さん…?!』
「おう」
なんと店に入ってきたのは三井さんだった。私はあまりの衝撃に立ち尽くしてしまう。
『えっと……ど、どうしたんですか?病院の日じゃないですよね…?』
どうしよう……心臓の音が聞いたことも無いくらいハッキリ強く聞こえる。それに加えて三井さんが妙に真剣な顔をしているものだから、尚更緊張が増してくる。
「迎えに来たんだよ」
『へ…?』
「俺が初めてここに来た日の事、覚えてるか?あの時、名前が俺の傍に来てくれて、俺めちゃくちゃ嬉しくってよ。こんな何の取り柄も無い俺の事、心配してくれるなんて…ってさ。あの時、色々あって凹んでたからさ…」
『…はい、覚えてます。昨日もちょうど思い出していた所でした』
「…そうか。あの時の何気ない行動に俺、すっげー助けられたんだよ。本当に。この前はあの場に流されて勢いで言っちまったけどよ…その…名前の事、本当に好きなんだ。あの時は名前から俺の方に来てくれただろ?だから今度は俺から迎えに来たんだよ」
今、目の前で起こっている事に身体も心もついていけなくてショートしてしまいそう。
三井さんが私の事をそこまで想ってくれていただなんて…。嬉しい…!
感情が昇り詰めると視界が霞み、涙が頬を伝った。
『嬉しい…。私も今日、三井さんに会いに行こうと思ってたんです。三井さんの隣りにいたいって言うために…』
「そうか。すれ違いになんなくて良かった」
『…なんか三井さん、冷静ですね。私ばっかり感情的になっちゃって恥ずかしいな…』
「いや、俺だって嬉しいぜ?でもよ、名前が俺のこと選んでくれるって信じてたっつーか…その…」
三井さんは自分の言葉に急に恥ずかしくなったようで、頬が赤くなっていた。ハァ…もう……本当にこの人は…。
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