16:ますます惚れた
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「俺のどこが好きなんや」
「…背が高くて、カッコよくて、クールなところ」
「それは見た目の話やろ」
「えっと…優しいところ」
「俺が優しいって、何でそう思ったんや」
「…えーっと…いつも、見ててそんな感じがして」
『み、南くん…もうそれくらいで…』
いつになく、淡々と饒舌に話す南くんに私は驚いた。
「俺のことを何も分かってへん奴に好きや言われても嬉しない。それ以前に、お前が名字さんにしたこと、俺は絶対許さへん」
ビシッと言い切った南くんは、物凄くかっこ良かった。
ますます好きになってしまう…。
「名字さんて頭ええんやろ?高学歴の女は嫁に行ったら煙たがられんで!うちのお姉ちゃんがそうやもん!旦那と姑にいじめられて、ボロボロになって帰ってきてん。女の幸せなんか絶対に掴まれへんて!」
この発言に私の中の怒りが急激に湧いてきた。
『南くんも、南くんのお母さんもそんな人ちゃうわ!私のことはナンボ言うてもええけど、南くんと南くんの家族をそない言うのだけは、絶対許されへん!!』
大きな声が廊下に響き渡り、静まり返った。
そこに井矢見と担任がやってきた。
「昨日倉庫におった奴らが白状したわ。お前にも話聞かなアカンから、生徒指導室に行くで」
お人形ちゃんはどうやら今ようやく、全ての状況を把握したようだった。そして真っ青な顔をして立っていた。
「ちなみにオレの嫁さんは医者やけど、オレも家族も皆幸せやで」
そう言うと、お人形ちゃんはビクッとした。聞かれた…と思ったのだろう。担任とお人形ちゃんは生徒指導室に消えて行った。
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