14:父さんと同じニオイ
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夏期講習が終わり、私は帰る前に体育館を覗いて行くことにした。中では試合形式で練習が行われていた。さすが国体選抜なだけあって、素人の私も分かるくらい、迫力があった。
各地から選ばれた人だけが出場する国体って、どんなに凄い試合をするのだろう…まだ見ぬ試合に、私のワクワクは止まらなかった。
ピーッという笛の音で、ハッと現実に戻る。どうやら休憩に入るようだ。探さなくてもすぐに南くんを見つけた。
汗だくで息を切らす彼氏を見て、ドキドキしてしまう。
(私ってエロいのかもしれない…煩悩を消さんと!)
思わずほっぺたをつねてみた。
「名字さん」と南くんに呼ばれる声が聞こえる。しぶとい煩悩だな…と、指の力を強めてみた。すると反対のほっぺたをむにっとつねられ、現実に引き戻される。
「何してんねん。授業終わったん?」
目の前に煩悩ではない、本物の南くんが立っていた。
『お、終わった!帰る前に覗いて行こうと思って』
「お疲れさん。暑いな…ちょっと外の風当たろか」
私たちは、体育館裏の日影になっている場所に並んで座った。こうして近くで見ると、消えかけた煩悩が蘇ってくる。ドキドキして何も言えなくなってしまった。
「どうしたん?久々の授業で疲れたんか?」
少し心配そうに、南くんは私の顔を覗き込んだ。
『いや、あの…バスケしとる南くん、かっこええなと思って。色々奪われたわ』
「色々?」
『色々は、色々や!』
パッと立ち上がり、一歩進む。
「パンツ見えた」
『え、ウソ!』
咄嗟にお尻を隠す。
「もう遅いわ」
南くんは、面白そうに笑っていた。
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各地から選ばれた人だけが出場する国体って、どんなに凄い試合をするのだろう…まだ見ぬ試合に、私のワクワクは止まらなかった。
ピーッという笛の音で、ハッと現実に戻る。どうやら休憩に入るようだ。探さなくてもすぐに南くんを見つけた。
汗だくで息を切らす彼氏を見て、ドキドキしてしまう。
(私ってエロいのかもしれない…煩悩を消さんと!)
思わずほっぺたをつねてみた。
「名字さん」と南くんに呼ばれる声が聞こえる。しぶとい煩悩だな…と、指の力を強めてみた。すると反対のほっぺたをむにっとつねられ、現実に引き戻される。
「何してんねん。授業終わったん?」
目の前に煩悩ではない、本物の南くんが立っていた。
『お、終わった!帰る前に覗いて行こうと思って』
「お疲れさん。暑いな…ちょっと外の風当たろか」
私たちは、体育館裏の日影になっている場所に並んで座った。こうして近くで見ると、消えかけた煩悩が蘇ってくる。ドキドキして何も言えなくなってしまった。
「どうしたん?久々の授業で疲れたんか?」
少し心配そうに、南くんは私の顔を覗き込んだ。
『いや、あの…バスケしとる南くん、かっこええなと思って。色々奪われたわ』
「色々?」
『色々は、色々や!』
パッと立ち上がり、一歩進む。
「パンツ見えた」
『え、ウソ!』
咄嗟にお尻を隠す。
「もう遅いわ」
南くんは、面白そうに笑っていた。
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