12:ベタ
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翌日、早起きして念入りに掃除をした。
お客さんが家に来るなんて、何年ぶりだろう。ドキドキしながら待っていると、インターホンが鳴った。
待ち侘びたそのモニターには、メロン?熊?とにかく被り物をした人物が映っていた。私は、バタバタと走って玄関のドアを開けた。
『父さん!』
そこには、単身赴任中の父さんが立っていたのだった。
「ちゃいます。私はメロン熊です」
『どうしたん?帰ってくるなら連絡してやぁ』
「もー、ノリ悪いなぁ。ビックリさせたろ思ってな。サプライズや!」
無邪気に笑う父さんを見て、相変わらずだなとある意味安心した。
しかし、初めて恋人が来る日に不在の家族が突然帰ってくる…物凄くベタな展開だ。
「キレイにしとるなぁ。まさか、彼氏でも来る予定だったんちゃう?」
ケタケタと笑う父さんのセリフもベタな段階を踏んでいるな、と思いつつメロン熊の被り物をテーブルに置いた。
息つく間もなく、再びインターホンが鳴る。モニターには案の定、南くんが映っている。
こうなったらベタな展開を存分に楽しもうと、私は玄関を開けた。
『いらっしゃいませ』
「?いらっしゃったで」
父さんが帰ってきた、と言おうとした瞬間、南くんがビクッとした。そして背後から「うわホンマに彼氏来た」と声がし、父さんが出て来たのだと思い、振り返った。
そこにはメロン熊がいた。
南くんはビックリし過ぎて固まっている。
『…父さんです』
「ちゃいます。私はメロン熊です」
.
お客さんが家に来るなんて、何年ぶりだろう。ドキドキしながら待っていると、インターホンが鳴った。
待ち侘びたそのモニターには、メロン?熊?とにかく被り物をした人物が映っていた。私は、バタバタと走って玄関のドアを開けた。
『父さん!』
そこには、単身赴任中の父さんが立っていたのだった。
「ちゃいます。私はメロン熊です」
『どうしたん?帰ってくるなら連絡してやぁ』
「もー、ノリ悪いなぁ。ビックリさせたろ思ってな。サプライズや!」
無邪気に笑う父さんを見て、相変わらずだなとある意味安心した。
しかし、初めて恋人が来る日に不在の家族が突然帰ってくる…物凄くベタな展開だ。
「キレイにしとるなぁ。まさか、彼氏でも来る予定だったんちゃう?」
ケタケタと笑う父さんのセリフもベタな段階を踏んでいるな、と思いつつメロン熊の被り物をテーブルに置いた。
息つく間もなく、再びインターホンが鳴る。モニターには案の定、南くんが映っている。
こうなったらベタな展開を存分に楽しもうと、私は玄関を開けた。
『いらっしゃいませ』
「?いらっしゃったで」
父さんが帰ってきた、と言おうとした瞬間、南くんがビクッとした。そして背後から「うわホンマに彼氏来た」と声がし、父さんが出て来たのだと思い、振り返った。
そこにはメロン熊がいた。
南くんはビックリし過ぎて固まっている。
『…父さんです』
「ちゃいます。私はメロン熊です」
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