11:任務完了
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バスケ部は部室で簡単なミーティングをしてから帰るらしい。部員たちの前だからか、南くんは少し照れたように「ちょっと待っといてや」と言った。
私は教室に鞄を取りに戻った。ドアを開けると、誰かが立っていた。
井矢見だった。
朝、皆の前で今まで堪えてきたことを面と向かって話したばかりだ。そう簡単に話すなんて、私にはできない。
特に何も言わず自分の席に向かって歩き出すと、井矢見は静かに私の名前を呼んだ。
声を出さずに顔を見ると、相変わらず不機嫌そうに俯いている。また何か言われるのだろうか、と身構えた。
少しの沈黙の後、井矢見が口を開く。
「…今までごめん」
『…簡単に、ええよって言えないくらい、私はイヤやった。朝言ったやん。そんなに嫌いなら構わんで欲しいって』
「嫌いやからじゃない、好きやねん」
『えっ…』
一気に空気が凍りついた。
「好きやから、話したくて、でも何を話せば良いのか分からんくて…からかうことしかできんかった…」
こんな告白みたいなことをしていても、井矢見の顔はどこか不機嫌そうだった。
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私は教室に鞄を取りに戻った。ドアを開けると、誰かが立っていた。
井矢見だった。
朝、皆の前で今まで堪えてきたことを面と向かって話したばかりだ。そう簡単に話すなんて、私にはできない。
特に何も言わず自分の席に向かって歩き出すと、井矢見は静かに私の名前を呼んだ。
声を出さずに顔を見ると、相変わらず不機嫌そうに俯いている。また何か言われるのだろうか、と身構えた。
少しの沈黙の後、井矢見が口を開く。
「…今までごめん」
『…簡単に、ええよって言えないくらい、私はイヤやった。朝言ったやん。そんなに嫌いなら構わんで欲しいって』
「嫌いやからじゃない、好きやねん」
『えっ…』
一気に空気が凍りついた。
「好きやから、話したくて、でも何を話せば良いのか分からんくて…からかうことしかできんかった…」
こんな告白みたいなことをしていても、井矢見の顔はどこか不機嫌そうだった。
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