10:勝手に
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講習が終わるチャイムが鳴った。
花子に一緒に帰ろうと誘われたが、私はもう少し学校で勉強していくことにした。
暫く問題を解き、一息つこうとペンを置く。
ふと窓の外を見ると、夕空になっていた。
静かに窓を開けると、生ぬるい風がぼんやりと顔に当たった。
すると、校門から一台の大きなバスが入ってきた。こんな時間に?と黙って見ていると、生徒がぽつぽつと降りてくる。
そして私は気付くと、教室を飛び出していた。
階段を降り、上履きのまま外に飛び出す。
『南くんっ!』
部員たちの視線が刺さる。
南くんは驚いたように、私を見る。
息が切れる。
額に汗が滲む。
『…お帰りなさい』
「…おう」
南くんは申し訳なさそうに言った。でも、何か満たされたような表情をしていた。
きっと、私たちはお互いに気が付いている。
もうただの知り合いには戻れないと。
「岸本さん…番長さんて、南さんと…?」
「まぁそういうこっちゃ。諦めや、板倉」
(…初恋やったのに…)
続く
花子に一緒に帰ろうと誘われたが、私はもう少し学校で勉強していくことにした。
暫く問題を解き、一息つこうとペンを置く。
ふと窓の外を見ると、夕空になっていた。
静かに窓を開けると、生ぬるい風がぼんやりと顔に当たった。
すると、校門から一台の大きなバスが入ってきた。こんな時間に?と黙って見ていると、生徒がぽつぽつと降りてくる。
そして私は気付くと、教室を飛び出していた。
階段を降り、上履きのまま外に飛び出す。
『南くんっ!』
部員たちの視線が刺さる。
南くんは驚いたように、私を見る。
息が切れる。
額に汗が滲む。
『…お帰りなさい』
「…おう」
南くんは申し訳なさそうに言った。でも、何か満たされたような表情をしていた。
きっと、私たちはお互いに気が付いている。
もうただの知り合いには戻れないと。
「岸本さん…番長さんて、南さんと…?」
「まぁそういうこっちゃ。諦めや、板倉」
(…初恋やったのに…)
続く