21:月下の決意
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年が明け、1月も半ばに差し掛かった。
南くんは大学のバスケ部の合宿に合流し、遠征に出ている。明後日には帰ってくる予定だ。私は合格が決まっていたため、自由登校になっていた。クラスの皆はセンター試験に向けて最後の追い込みをかけているところだ。邪魔にならないように、と登校は控えていた。
家の片付けをしていると、携帯に着信があった。父さんだ。この時期だから、またどこかに転勤になったんじゃ…と思いながら電話に出た。
『もしもし、父さん?』
「もしもし。名前、あのな…」
私は父さんの様子がオカシイとすぐに気付いた。いつもハッピー全開で話す人だから。
父さんの話はこうだった。
勤務先の病院で資金横領の濡れ衣を着せられた。おそらく意見の合わない人たちが仕向けたことだ。
すぐにでも父さんの名前がニュースに出てしまう。
連絡をしてくるな。
心配しないで欲しい。
誰かに聞かれるのを恐れるように、父さんは一方的に電話を切った。
私はあまりにも現実から掛け離れた話に、夢を見ているんじゃないかと思った。
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南くんは大学のバスケ部の合宿に合流し、遠征に出ている。明後日には帰ってくる予定だ。私は合格が決まっていたため、自由登校になっていた。クラスの皆はセンター試験に向けて最後の追い込みをかけているところだ。邪魔にならないように、と登校は控えていた。
家の片付けをしていると、携帯に着信があった。父さんだ。この時期だから、またどこかに転勤になったんじゃ…と思いながら電話に出た。
『もしもし、父さん?』
「もしもし。名前、あのな…」
私は父さんの様子がオカシイとすぐに気付いた。いつもハッピー全開で話す人だから。
父さんの話はこうだった。
勤務先の病院で資金横領の濡れ衣を着せられた。おそらく意見の合わない人たちが仕向けたことだ。
すぐにでも父さんの名前がニュースに出てしまう。
連絡をしてくるな。
心配しないで欲しい。
誰かに聞かれるのを恐れるように、父さんは一方的に電話を切った。
私はあまりにも現実から掛け離れた話に、夢を見ているんじゃないかと思った。
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