19:モヤモヤ
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『南くん、何かあったん?国体終わってから少しボーッとしてへん?』
そう言うと、南くんは困ったように微笑んだ。
「名字さんには、隠し事でけへんなぁ」
南くんは少し黙った後、話し始めた。
「国体で神奈川と当たらんかった。大阪も神奈川もベスト8で終わってしもたから。あの2人と〝今の俺〟が勝負できんかったのが心残りやし、せめて勝負したいと思っとることでも伝えられればなと思ってな」
そういうことか…。国体の組み合わせは抽選で決まり、ブロックが反対だとお互い勝ち進まなければ対戦できない。
『私が観に行った時に会うた中には、おらんかったん?』
「あの中にはおらんかった」
何とかできないだろうか…私は試合の日の出来事を思い出す…。
南くん、土屋さん、岸本くんのプレイに感動したこと
パン屋さんに寄ろうと浮かれていたこと
神奈川メンバーの前でスベったこと
あれは人生で一番スベったな…そもそも元を辿ればテルオくんの知り合いの子が…
『あっ!テルオくん!』
「は?テルオ?」
『テルオくんの知り合いの子、関西弁やったけど、神奈川の子やんな?その子に連絡取れば、2人に会えるんちゃうかな』
私は南くんの携帯を借り、テルオくんに電話をかけた。
「もしもし。南さん?どうしはりました?」
『あの私、南くんの…嫁ですけど…』
この時点で南くんは、吹き出して笑っていた。ムッと南くんに目を向けながら、私は話を続けた。
『神奈川の友だちおったでしょ?国体の時に会った。あの子と連絡取りたいねん。神奈川の選手に用があって』
そう説明すれば、テルオくんは二つ返事ですぐに連絡先を教えてくれた。あの子はマシンガントークが凄いから、電話番号ではなくメールアドレスを教えて貰った。
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