初めてを紡ぐ
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「なぁ、ほな手繋ぐのもキスするのもこの綺麗な髪に触れたのも僕が初めてなん?」
『…っ……うん…』
「そっかぁ。ほな、おんなじやね。僕も全部名前ちゃんが初めてやから」
『へ…?』
ん?今、何て言った?全部私が初めて…?
『うっそぉ…!』
「えー、嘘ちゃうよぉ。心外やなぁ」
土屋くんはいつものようにヘラヘラと笑いながら私の頬に触れた。冷たいかと思った手は少し熱くて、何だかホッとしてしまう。
「名前ちゃんはいっつも僕をドキドキさせるから大変やねんで?さっきやって端の部屋やから人が来おへんとか言うし…」
土屋くんは恥ずかしそうにそう言った。もしかして、たまに無言になるのはドキドキしてたからなの…?そう思うと、ウジウジしていた自分が情けなくなってきた。ゴメンね、土屋くん…。
「でも嬉しいな。二人の〝初めて〟が一緒で」
『…そうだね』
「名前ちゃんが考えとった事は、また日を改めてきちんと用意しとくからな」
『なっ…!!よ、用意って…な、何を…?』
「んー、色々やん。スケベさんやなぁ」
悪戯っぽく笑う土屋くんもやっぱりかっこ良くて、さっきよりももっともっと好きになっていくのが分かった。
二人で〝初めて〟を紡いで行こうね。
土屋くんとなら、怖くないよ。
そしてその後すぐ、終了10分前コールの音によってロマンチックなムードがぶち壊される事を私たちはまだ知らない。
これも、初めての経験だから良しとしようかな…。
おわり
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