初めてを紡ぐ
NAME CHANGE
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なぁなぁ名前ちゃん、これ一緒に歌わへん?分かる?」
『え、どれどれ?』
手招きする土屋くんの横に行き、デンモクを覗き込む。しかしその画面はトップ画面のままで何の曲も表示されていなかった。あれ?と思い土屋くんを見上げようとした途端、腕を引かれそのまま抱き締められた。あまりの急な出来事に上手く声を出せない。
「ゴメンなぁ。でもせっかく二人きりやから、こうしたなってん」
そう言いながら土屋くんは私の髪に鼻を当てながら髪を撫で、そのまま指にくるくると絡めた。何だかゾクゾクしてきてしまう。それを見兼ねたかのように土屋くんの腕が私の腰に回った。
「名前ちゃん、ホンマ可愛えな。…ちゅーしてええ?」
土屋くんの胸の鼓動が速まったのが分かった。そして本能的になのか何なのかはよく分からないが、土屋くんが興奮しているのが何となく分かってしまった。
ど、どうしよう…。これはもう初めてだって事は隠せないよね…?
私は土屋くんの服をギュッと掴み、意を決して口を開く。
『あ、あのっ…!私…その…初めてなの…!ていうか誰かと付き合うのもホントは初めてで、その…だからっ…!』
だから、の次に何を言おうかなんてもう考えていなくて、自分の勢いだけの発言に嫌気がさす。すると、土屋くんが突然声を出して笑い始めたのだ。これもまた予想外の事で、思わず顔を上げてしまう。
「アハハハハ…!ゴメンな、笑ってしもて。さすがにここでエッチなんてせぇへんよ。僕そない野獣やないで?」
えっ…!そ、そうなの…?!
と、心の中で叫んだと同時にそんな事を考えてしまった自分が恥ずかしくて顔がどんどん熱くなっていくのが分かった。は、恥ずかしい…。穴があったら入りたいとはまさにこの事か…。
あまりの事に声を出せずにいると、土屋くんがさっきみたいに私の顔を覗き込んできた。やっぱりその仕草はかっこ良い…。
.