5月22日
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その日は朝から仕事が忙しくて、三井先輩に誕生会の話を聞く時間なんて無かった。
新人くんが書いた報告書のチェックを終え、だいぶ赤文字も減ってきたなと感心した所で時計を見ると19時を回っていた。定時のベルが鳴った事も、メールがたくさん着ている事も、このフロアに三井先輩と私しかいないという事も今、気が付いた。
「お、やっと顔上げたな。随分集中してたみてーだけど、何してたんだ?」
『新人くんの報告書添削です。明日の朝一で課長に提出するアレですよ』
「…お前さ、新人の事になると何か熱心だよな」
『そりゃ…教育係である以上、責任がありますからね』
先輩は、ふ〜ん…と小さく声を漏らし、面白く無さそうな顔でパソコンの画面を見ていた。新人くんに少しヤキモチを焼いているのは、あの満開の桜の夜に言っていたから分かっている。でも仕事で関わるのだから仕方ないし、私は新人くんにそういう感情は一切無い。なのに、なのに先輩は…。
『先輩こそ、他部署の女性たちと毎年誕生日パーティーしてたらしいじゃないですか。ファンがたくさんいるって聞きましたよ?』
三井先輩は驚いたようにこちらを見ていた。あ…ヤバい…。今の言い方はマズかったかも…。
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