ジャーニー
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それから暫く名字さんの事ばかり考える毎日が続き、終わりの見えないこの気持ちにモヤモヤし始めていた。
「なぁ、リョータ。ちょっと相談したいんだけどさ…」
「お前が相談なんて珍しいな。どうした?」
俺はリョータに相談する事にした。リョータはいつも彩子を追いかけているから、この気持ちを分かってくれるはずだ。
「終わりってヤス…相手を好きな気持ちが終わったら、それは好きじゃなくなったって事になるんだぜ?」
「えっ…あ、いや好きじゃなくなりたいんじゃなくて…その…このモヤモヤを晴らしたいっていうか…先に進みたいっていうか…。リョータはそういう気持ちにならないの?」
俺がそう言うと、リョータは少し寂しそうに微笑んだ。
「いや…俺はさ、バスケのプレイ見て彩ちゃんが笑ってくれたらそれで良いんだよ。それ以上は俺には贅沢過ぎる」
そうか。リョータはモヤモヤなんてしてないんだ。明確な目標があるから。
「まずはアレだな。普通に話せるくらいにはならねーとな!キッカケなんて何でも良いじゃん」
「キッカケか…」
「部活見に来いって言ったら良いだろ」
「えぇぇ…そんな…リョータくらい上手かったら自信持って言えるけど…」
リョータはハァと溜息を吐き、持っていた珈琲牛乳をグーッと飲み干した。そして俺の方を見て、一言残して去って行った。
「ヤス、俺はバスケしてるお前が最高にカッコ良いと思うぜ」
リョータの言葉がじわじわと身体に染み込んできて、何だか勇気が湧いてくる気がした。
「サンキュー、リョータ」
リョータも魔術が使えるのかもしれない。なんて考えていた時には、少しだけ心のモヤモヤが軽くなっていた。
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