ジャーニー
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夜が終わって朝がくる。
雨が止んで太陽が顔を出す。
何にでも終わりがあるのに、このモヤモヤした日々に終わりなんてあるのだろうか。
俺には好きな子がいる。
同じクラスの名字さん。
たまに話すくらいだけど、明るくて笑顔が可愛い人だ。
彼女を好きだと思い始めてからというもの、時々目が合う事がある。もしかしたら俺の視線を感じているのかもしれない。慌てて目を逸らすとクスクスと小さく笑う彼女が可愛くて堪らない。
そんな些細な仕草や表情を見ると、胸の鼓動はいつも速くなる。何か魔術でも掛けられているんじゃないかと時々思っている。
つい最近、教室の入り口で名字さんとぶつかりそうになった事がある。「ゴメン」の一言を言うだけで汗びっしょりになってしまった。
『ヤスくん、大丈夫?』
「えっ…あ……うん」
他の皆と同じように〝ヤスくん〟と呼ばれた事に驚いてしまい、微妙な返答をしてしまった。
『あ…ゴメン、いきなり。皆がヤスくんって呼んでるから、つい言っちゃった』
恥ずかしそうにはにかむその姿が可愛すぎて、またしても胸の音はドキドキと速さを増していく。
「あ…ぜ、全然良いよ!そう呼んでくれて」
『ホント?!じゃあこれからは気軽に呼ばせて貰うね。ヤスくん!』
そう言ってひらひらと手を振りながら、名字さんは教室を出て行った。
彼女の魔術は効果絶大だ。
さっきよりもっともっと好きになってしまったのだから。
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