04:Porte
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「習い事はどう?楽しい?」
夫は優しい笑顔で私に問いかける。
ねぇ、あなた。
私、本当は習い事なんてしてないの。
あなたと出会う前からずっと好きだった人に会って、抱かれているの。
そう思いながら、『うん。楽しいよ』と小さく答えた。
偽りだらけのその微笑みに嫌気がさす。
幸せって何なんだろう。
綺麗な家、当たり前に食べられるご飯、着心地の良い洋服、愛の無い夫婦生活、父の視線…。
お父さん、これがあなたの望む娘の幸せなの…?
私、この人といても烈といる時みたいな幸せを感じられないよ…。私は一生、お飾りなの…?
ベッドの中でずっとそんな事を考えていると、目が冴えてしまった。夫は隣りでぐっすりと眠っている。
もう駄目だ。
私の幸せは、自分で掴んでみせる。
静まり返った夜の街は冷んやりとしていて、今の私には心地良いくらいだった。
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