頬に、額に、桜咲く
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「始業前から一緒なのか、お前ら」
「あ、三井さん、おはようございます!」
後ろから声を掛けてきたのは三井先輩だった。朝が弱いのかちょっぴり不機嫌そうだけど、相変わらず顔が良い…。
『おはようございます』
「おー、そうだ。今日、行くだろ?」
『…っ……は、はいっ!』
覚えててくれた…!
嬉しくて思わず顔に出そうになる。
新人くんは外回りか何かだと思っているようで、特に気にする素振りは無かった。
それから、その日はあまり仕事に集中出来ず、チラチラと時計ばかり気にしていた。別に何時と言われた訳でもないのに。
「名字さん、もしかして今日デートですか?さっきから時計ばっか見てますね」
『えっ?!いや…その…ゴメン…』
「謝らないで下さいよぉ。彼氏さん、どんな人ですかっ?」
楽しそうに話をする新人くんだったが、突然大量の書類の山が目の前に降ってきて顔が見えなくなった。
「おい、新人。15時の会議で使う資料だ。時間までに全部ホッチキス止めしてくれ」
「これ全部ですか?!」
「全部って言っただろーが」
三井先輩はイタズラっぽく笑いながら新人くんに指示を出していた。何はともあれ、新人くんの質問を回避出来たから良かったとしよう。
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