凍える身体を温めて
凍える身体を温めて(南ver.)
『ヘーックシッ!!』
「何やそのクシャミ。カトちゃんか」
『私はブーさん派やもん』
風呂上り、髪が濡れたままで私はつい漫画を読み始めてしまった。そして、気付けば次にお風呂に入った烈が出てきてしまったのだ。
「早よせんと、風邪引くで」
『んむぅ…分かっとるって。あとちょっとだけ〜』
「アカンて」
『ほな、烈がしてよぉ〜』
渋々、ドライヤーを取りに行こうと立ち上がったその時、烈に腕を引かれ、ふわりと抱き締められた。
あれ……?
「温いやろ。風呂出たばっかやし」
『……うん。温い』
本当は〝ドライヤーして〟という意味だったけれど、まぁこれはこれで良しとしよう。
烈の愛が一番、温い。
おわり
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