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少し歩くと、川沿いの道に出た。人気は疎らで、外灯に照らされた水面がキラキラと光って見える。思わず立ち止まって見ていると、岸本さんも横に並んで黙って川を眺めていた。岸本さんの男らしい横顔を横目で見ては、やっぱり素敵だなぁなんて思ってしまう。
すると、岸本さんが話をし始めた。
「そっちの部署はどうなん?」
『んー…最近ちょっとバタバタしてますね。正直、毎日ヘトヘトです。岸本さんは新しい部署、もう慣れました?』
「まぁそれなりにやっとるわ。やり甲斐もあるしな」
『そうですか』
何だか緊張してしまい、上手く話せない。前はどんな風にしてたっけ?いつも色んな事を相談していたような気がするけれど、仕事以外で共通の話題が無い事に今更気が付いた。
「お前、いっつもバタバタ走り回っとるよな」
『へ…?み、見られてたんですか…?』
「会議室に行く時とか、よう見えるで。あっちに行ったと思ったらまた戻ってきたりしてなぁ」
そ、そんなに走り回っていただろうか…。というか見られていたとは知らず、急に恥ずかしくなる。
『私、そんなに目立って無いと思ってたので意外でした。お恥ずかしいです』
「まあ、目立つっちゅーか何ちゅーか、その……気付いたら目で追っててん。自分でも意外やけど…」
『え…?そ、それはどういう…?』
胸がドキドキした。なぜなら、岸本さんが少し照れくさそうにしていたから。その素直じゃない感じが何だか凄く愛おしい。
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